介護施設の看護師が担う多彩な役割とは

介護施設で働く看護師は、ただ単に日々の健康管理を行うだけではありません。実際には、彼らが担う役割は多岐にわたり、利用者一人ひとりの人生の質（QOL）を高めるために欠かすことのできない存在です。彼らの仕事は非常に多彩で、医療的なケアから、心の支えまで、様々な側面で利用者を支えています。まず、基本となるのは健康管理です。看護師は、利用者の健康状態を日々チェックし、必要に応じて医師の診察を仲介することもあります。また、処方された薬の管理や、必要な医療処置を行うことも看護師の重要な仕事です。しかし、介護施設における看護師の役割は、これだけに留まりません。

看護師は、利用者の心のケアも行います。高齢になると、孤独や不安を感じやすくなるものですが、看護師はそんな時、利用者と寄り添い、話を聞くことで、心のサポートを提供します。また、利用者が持つ様々な病気や状態に応じた、専門的なケア計画の作成にも関わります。これには、リハビリテーションのサポートや、生活の質の向上に繋がる活動の提案も含まれます。更に、看護師は家族との架け橋としても機能します。利用者の健康状態や日々の様子を家族に報告し、家族が安心できるようサポートします。また、時には家族が抱える不安や疑問に対し、専門的な観点からアドバイスを提供することもあります。

介護施設での看護師の役割は非常に広範で、彼らがいることで、利用者は身体的にも心理的にも安全で、快適な生活を送ることができるのです。看護師は、医療ケアの専門家でありながら、利用者一人ひとりに寄り添う大切な存在であり、その多彩な役割は介護施設において欠かせないものです。

看護師の人気の職場とは

看護師が働く職場で、真っ先に思いつくのが病院ですが、病院以外で働くこともあり、種類はさまざまです。病院の堅苦しい雰囲気が苦手な方は、他の職場で働いて見るといいかもしれません。

例えば、最近求人情報にも増えつつある「ツアーナース」というものがあります。ツアーナースとは、旅行や課外活動に同行して、参加者の健康を管理する仕事です。人気の理由は、色々な土地に足を運べることです。仕事で観光地に行ったり、海外にタダでいけるのはとても大きな魅力ではないでしょうか。もちろん人の命を扱う仕事なので、責任が重く、とても大変ですが、旅行が好きな看護師の方は、楽しみながら日々の仕事に取り組めるでしょう。また、ツアーナースと似ているものに、「イベントナース」というものがあります。勤務先はイベント会場で、主にスポーツや、音楽などの野外ライブで看護の仕事を行います。娯楽や、イベント、賑やかな所は好きな方には、おススメの職場ですが、イベントの規模によっては対応する人数が多くなることもあり、適切な判断力が必要になってくるでしょう。

他には、保育園で働くこともできます。基本的には「保育のお手伝い」ですが、子どもはわずかな間に具合が悪くなったり、ケガをすることもあるので、看護師がいることで迅速な対応を取ることができます。保育士は、季節の催し物の準備など、サービス残業が多い仕事ですが、看護師は時間外勤務がほとんどありません。また、「産業看護師」といって、企業の保健室が職場になり、従業員の健康管理、健康診断などを行うものもあります。看護師の仕事は、様々な場所で活躍できる素晴らしい仕事なのです。